「熱血系研修の後」デフォルトその2
そろそろ、小庭のダイコンが気になるこの頃です。
葉っぱがたれさがってきたときが収穫のタイミングだそうです。
いま、葉っぱは両手を上げたような元気な様子。
まだまだみたいです。
今回は、「デフォルト」その2です。
バブルの時代には、熱血系の社員研修が流行しました。
地獄の特訓と呼ばれたその社員研修に参加した人たちは熱血系の人となってそれぞれの会社に帰っていきました。
でも1週間もしたらデフォルトに戻ります。
環境が人をそうさせるのです。
以前、工場の配管を洗浄する仕事をしていたことがありました。
工場へ行くとそれぞれに働く人の特徴があります。
同じ車関係の工場でも会社によって働く人の雰囲気が違います。
愛知の豊田市にある、車の工場の、あるラインに行ったときは、ふだんその製造マシンを扱う人たちは一様にドクターのような職人でコンマ何ミリの誤差も絶対に見逃さない凛とした雰囲気を持っていました。
三重の鈴鹿にある、車の工場のあるラインに行ったときは、ふだんそこで働いている人が好奇心のかたまりみたいな人たちで作業の最中に色々な質問をしてくる人たちばかり。
「何故、その管をはずすのか」「何故、そこで道具を変えるのか」「水の圧力は何キロか」「水量は」「ホースの長さは」「水圧はどこまで上げられるか」「ポンプのメーカーは」「仕組みは」「あれはどうして」「これはどうして」
洗浄が終わったら「洗浄に使ったポンプをばらして見せてくれ」ということになって、仲間のメカニックは現場でポンプを解体してヘッドやバルブや何か何まではずして、もう一度組み立てて、おかげで私たちは深夜になってから帰ることになりました。
作業時間よりも質問に答えている時間のほうが長かったような気がしました。
これらは会社の風土で培われた特徴です。
この特徴は、一時的なものでありません。
これがその人たちのデフォルトなんです。
勉強合宿でも同じことが起きます。
勉強合宿の効果は、参加した本人が一番実感します。
参加した価値は、参加した本人が一番知っています。
でも家に帰るとすぐにデフォルトに戻るのです。
どうしたら良いのか。
そのままで良いと思います。
熱血系の社員研修、地獄の特訓も、勉強合宿もデフォルトに戻って良いと思います。
そのままであり続けることのほうが変です。
帰ったら、そこは別世界になっていたというのではなく元のままの環境であれば
その環境に合った状態、元のままに戻ることが正常なんです。
しかしそれは元の木阿弥ではありません。
体で心で学んだことは一生です。
何かのとき、何かがあったとき、それが体の底から湧き出してくるのです。それまでは、そっとしておけば良いと思います。
でも、ひとつアドバイス。
「スクリーニング」
これをすると良いですよ。
できるだけ長い期間をかけるのがよい効果につながります。
一生涯続けるつもりのペースでやっていくつもりで。
定期的復習のようなものです。
そうすることで、じんわり、しっかり定着していきます。
今回は以上です。
誤字脱字文法誤用お許しください。
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